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対話とファシリテーション研修 「対話によるイノベーション ~良質な対話とファシリテーション~」

最終更新: 2018年2月16日


●講師:

LOCAL&DESIGN株式会社 代表取締役

山口 寛氏


●研修の内容:

 午後のできることミーティングについて話すことが決まってないのは何故か?

ハリソンオーウェンが提案したオープンスペーステクノロジー(通称OST)という手法がある。国際的なカンファレンスで入念な用意して大盛況だった。 しかし参加者からの感想は「世界中の人たちとの雑談が楽しかった」 それならテーマを決めるのは無しにしよう!参加者が話したいことを話そう!という試み。今回はその手法を取り入れた。

参加者同士で自己紹介&昨日話したことを振り返る時間を15分ほどとった後にできることミーティングで話したい内容を付箋紙に書きだした。


 ワールドカフェという対話の手法がある。会議室から未来は生まれない。カフェから未来は生まれるというもの。配席がロの字型の会議では、席次によって立場が可視化されていて、進行は一番偉い人。忌憚ない意見など言えるはずもなく、核心に迫りにくい。

未来を作って行くためには、話し合いの方法から作っていかなければならない。もっとリラックスして本音が言える空間作り、ラフで居心地の良い空間。少人数制。意見を言うのが得意な人が必ずしも正しい意見を持っているとは限らない。意見を言うのが苦手な人のほんの一言が会議を動かす場合もある。日本の義務教育で話し合いの仕方は習っていない。 欧米では小学生の頃からしっかり習う。「やっぱり」という言葉があるが「自分もそう」、

「相手もそう思っている」という考えは 欧米では通用しない。バックグラウンドの違う人たちの集まる場ではきちんと説明しなければ伝わらない。議論は討論に寄りがちで、饒舌な人が場を仕切る。饒舌な人は話を聞かない。討論ではなく「対話」という認識を持ってどんな人の話にも耳を傾けることが大切である。


 ここまでの話を受けて何を感じたか?を参加者同士5分ほどで共有。

トヨタではかつて技術者が会議の中心で時代に即した意見が通りにくかった。その結果売り上げは減少。社内でのファシリテーターの育成を始め、部長は話し合いに関与しないようにし採用不採用の判断のみを行うようになった。そうして分かったことは社員が自社の新車に乗っていないということ。そこで社内試乗会を実施することに。風通しのよい会社作りや 女性に売れるクルマ作りを女性のみのチームで行うようになった。

 

 ホールシステムアプローチでは一人一人の知識や経験が宝だと考える。会議では全ての人が適任者、全員が参加者、全員が尊敬されなければならない。みんなで発言しよう!という雰囲気作りや年齢や専門性を問わない会議に。

 

 対話の心得(一部)

・話すことばかり考えない、聴き合うことがすべて。

・自分の言葉と相手の言葉に境を作らない。話を否定せず、最後まで耳を澄ます。自分の言葉を大切にしがち、相手の言葉を差別してしまう。

・本質は自分の意見と相手の意見を平等に扱うこと。そこで生まれる気づきを大切にする。

・断定しない、自分だけが正しいとは思わない。答えは100個あるかもしれない。 私たちは答えが一つあることに安心してしまう。でも、それだけでは終わらないかもしれない。

・沈黙を歓迎する。言葉にできないだけで新しい考えが生まれる前兆である。 私たちがとても苦手とすること、間を取ることを積極的に。

・「あっ!」という瞬間を大切に。そのときに出る言葉はみんなの宝物。「落書き」や「メモ」をぜひ自由に。可視化が大切。


 答えのない話し合いをしてみるということで、「心はあるのか?」をテーマに参加者同士10分ほど話し合った。参加者の発表では、「心とはそもそも何か?パーソナルに宿っているもの。一人ひとりの考えや感じ方を尊重しなければならない」、「体験や経験に基づく心。ITではこころは統計の集合知である」、「心の動きを表す表現を考えると心はあるのではないか。」、「『こころがないよね』ってどういう場面?価値観の違いで良かれと思っていた対応と違った行動を取ってしまったとき、心がないと判断される」などの意見が出た。


 それまで正しいとされてきた論点を見つめ直す。時代が抱える問題の根本的な解決に本当に必要なものは何か?イノベーションをしようと思ったら、自分の考えていることが絶対正しいとは思わずに、様々な意見を受け入れ、新しい考え方に従ってみることも大切。

まずは一人一人の話に耳を傾け、誰もが発言できる空間作りを徹底する。


 終わりに、欧米では、話し合い方について昔から考えられてきた。ところが日本の古代にその原型となるものがあった。 聖徳太子の十七条の憲法 公務員の心構え。聖徳太子は10人同時に話を聞いたのではなく、一人ひとりの話をじっくり聞いて対話をしていたのではないか、と感じる。


 午後のできることミーティングの四つのテーマは次の通り。

A:ふらっとフラットなおしゃべりをするためにはあなたは何をしたら良いか

B:学校でのいじめを減らすために私たちは何ができるのだろうか

C:まちづくりオタクだけが集まるまちづくりの場に他の人を呼び込むにはあなたはどうすればいいのか

D:私たちの社会の中で満たされた上で、まだ満たされていないものは何か。

参加者は関心のあるテーマを選択し、終了した。


●感想:

一日の流れを大まかに説明し何故このような形をとっているかについての話をしたことで、意義を考えながら一日を過ごす準備ができた。二日目ということで、一日目の参加者と二日目の参加者の温度差を小さくする上でも一日目を振り返る自己紹介タイムはとても有意義だったように感じる。その上でワールドカフェの意義や「対話」のコツを説明することで

「できることミーティング」で様々な点において新しい発見や気づきの連続になったように感じた。

そして一つ一つの話に歴史的なエビデンスもあり、山口さんの知識の深さも垣間見えた。

一日目で日本の実際の例を見た参加者が次に自分たちがどうアクションできるか具体的にイメージできるような「対話」のヒントが随所に散りばめられたファシリテーション研修だった。

 今回のお話を受けて、最後の十七条憲法の例にもあるように、対立した時に自分の意見を無理矢理理解してもらおうとするのではなく、多様性を受け入れ共に生み出すということを意識したいと思った。

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